【21】デジタルアーカイブ授業のプレゼン①

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最初のレポートで絶対にとってはいけないCマイナスという評価をもらい、言いたいことを人にわからせるスキルの重要性を、私は身にしみて感じました。ロジックが単純明快で白黒はっきりついていないと、アメリカ人は理解してはくれない、そういう印象も強く持ちました。

もっとも、最近ある方から、そんなこともないですよ、結論が分かれる時は「This is a discussion for another time」と言ったりしますし、と教わり、ちょっと認識を改めたのですが。とにかく私は、Cマイナスをもらったことがすっかりトラウマになっていましたので、レポートやプレゼンで大怪我しない方法は「こうは言ってもあんな側面もあるとは思うけど」といった相手を惑わすようなことは決して言わず、単細胞と思われようが一本芯の通った論理立てをすることだと強く思ったわけです。

さてそんな折り、デジタルアーカイブの授業で、1回目のアサインメントが出されました。先生がリストアップした美術館や博物館、図書館の貴重書コレクションなどのサイトをクジで選び、そのサイトについての評価レポートを書いて、最後にプレゼン発表もする、というものです。

先生はリズ・ショウと言って、ミシガン大学でデジタルアーカイブのプロジェクトに関わった人でした。「私は教授でもなく、PhDも持ってないただの講師、ドクターなんて呼ばないで。リズでも、お前でも何でも好きなように呼んでちょうだい」というちょっと斜に構えた自己紹介が印象的でした。

クジ引きをすると、私が当てたのは、JSTORという、まさにリズ・ショウがミシガンで開発に関わったという学術雑誌のアーカイブでした。

ちなみにJSTORというのは、ウィキペディアによれば、

「JSTOR (発音:JAY-stor;Journal Storage)は、1995年に創設された電子図書館。電子化された書籍や学術雑誌の最新号、バックナンバーなどを収蔵・公開しており、2000近い学術雑誌の全文検索を提供している」

https://ja.wikipedia.org/wiki/JSTOR

というものです。え、これって電子ジャーナルと何が違うの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、大学側が主導で自分達の購入した学術雑誌を電子化し、広く利用できるようにするというコンセプトなので、商業出版のEジャーナルとはそもそもの出発点が違います。利用者には多分同じように見えますが。そんな説明はさておき。

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JSTORは以前から知っており、比較的馴染みがあるので、分かりやすい評価レポートを書くのには自信がありました。無駄な寄り道はせず、コンセプトと改善点、将来に予測される問題に絞ってまとめることにしました。

問題はプレゼンです。しかも英語。これ、相当練習しないと、本番で頭が真っ白になってしどろもどろになるのは目に見えています。

子供達の学校の様子でわかりましたが、アメリカ人は小さい頃から、それこそ幼稚園の頃から人前で話す訓練をさせられます。だから、たいした準備もなく人前でソツなく話せる人が本当に多いのが驚きです。それを真似るのは、例えばバイエルしか弾けない人がいきなりベートーベンのピアノソナタに挑戦するようなもので、とっても危険なのです。。

私は完全原稿を用意することにしよう。でも読み上げるのはカッコのいいものではないし、評価も下がる。ほとんど暗記できるまで練習しよう。そう決めました。

その日から2週間ぐらい、台所やリビングで、暇さえあれば本番を想定しての練習を重ねました。

(この項つづく)