【35】職員も全員英語を話し、一般書も英語、児童書も英語、電子書籍も英語、アメリカの普通の町にある図書館みたいな公共図書館が日本にある・・・そうだったらいいのにな

f:id:kozureryugaku:20190808175954p:image 先日、電子出版に関する勉強会に出たのですが、日本の電子出版を遅らせている大きな要因のひとつは、日本語という言語のマーケットの狭さだとつくづく思いました。せめて香港並みに、教育を受けた人が普通に英語を使えるようになれば相当なことが変わるのにと感じました。果たしてそういう時代はやって来るんでしょうか。

若い頃、私は「英語支配の構造」とかいう本を読み、いっとき英語帝国主義撲滅思想ににかぶれ、英語を放り出して中国語や韓国語を一生懸命やったことがありました。これでペラペラになれば話は別なんですが、私も含め、いろんな外国語に手を出す人で「仕事で使えるレベル」になった人の話をあまり聞きません。外国語ってかじるのは楽しいけど使えるレベルにするのは本当に大変。仕事でつかえるレベルにしたいなら、不公平だろうがなんだろうが、英語を国際共通語として習得するのが最も合理的だと今は考えます。

先日、香港のライブラリアンのグループが来日し武雄市図書館で資料保存のワークショップをした話を書きましたが、これだってお互いが第二言語の英語を共通のツールとしているから成り立つわけです。香港人も一定の教育を受けた人でないと英語の話せる人はいませんが、少なくともライブラリアンは文法が多少違っていようが普通に外国語としての英語を話します。

f:id:kozureryugaku:20190808180009p:imageそんなわけで留学した時、子供たち全員が英語を話せるようになるのはいいなあと私は素直に思っていました。元々私に留学を勧めた韓国人の友人も、私のキャリアというより子供達のために勧めてくれたのでした。色々な議論があるものの、これ、非英語圏に住む親のわりかし普通の感覚です。中学、高校、大学と税金も含めてトータル何百万もかけているのに、なかなか使えるようにならない私の英語。こんな苦労はさせたくないと思うのは自然な親心であります。

もっとも親ができるのは水場のある川に引っ張って行ってあげることだけ。水を飲むかどうかを決めるのは子供です。そういう意味で、ジャスト2年のアメリカ生活から14年たち、大人になった今、彼らの英語はどうなったかというと、まあ、人それぞれですね。たった2年しか居なかったので、勿論バイリンガルではありません。いずれも受験では英語に苦労しませんでした。その点は多少役立ちました。が、人生の通過点にすぎない受験を目標にしても仕方ありません。今の彼らがどうかというと、仕事に活かせている子もいれば、聞きとれるけど話せない子もいれば、英語だけが得意で他にあまり関心がいかない子も、、。いずれにしても親ができることはほんと限られています。大人の学習者が最も難しいと感じる「英語耳」は既に持っているので、その気になれば簡単に習得できるとは思っていますが。

英語力が高いと年収も高くなる。この相関は様々な統計データで実証されていますし、自分の経験からもそう思います。ある意味、今の日本は英語さえなんとかなればそれこそ「鼻差」で勝てる楽な国なのです(逆に英語「しか」できない人は厳しいけど)。そのうち外国人と肩を並べて働くことが普通になれば、特別なスキルではなく最低条件になっていくのでしょうが、少なくとも今は、例えば司書資格だけではどうにもならない状況も、英語が掛け合わさると自分の売り込むマーケットが広がり、相当差別化ができるはずです。

英語格差解消は国としても喫緊の課題のはずだから、公共図書館もこの手の予算を引っ張って来ることは不可能ではないのでは。イベントなどで取り組んでいる所はポツポツと見かけますが、読み聞かせなんかも含め、どんどんやってもらいたいし、英語の本をもっと増やしてもらいたいし、もっと言うと電子書籍で提供してもらいたいですね。

初めて言いますが、私の目下の夢(のひとつ)は「英語Only」の公共図書館を作ること。職員も全員英語を話し、一般書も英語、児童書も英語、電子書籍も英語、アメリカの普通の町にある図書館みたいな図書館を作ってみたい。職員も多国籍化する。入ったら英語しか通じません、みたいな。インターナショナルスクールや私立の学校など、今は一部の人しか受けられない恩恵を、みんなが受けられるような英語漬け図書館。物議をかもすだろうなあ(念のため、私個人が勝手にここで言っているだけですので、うがった見方をなさいませぬよう!)。

(つづく)

Sponsored Link