【50】つづき。アメリカの駐車場で警察に通報されネグレクトの嫌疑をかけられた

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免許証を見ながらお巡りさんが発した一言

昨日のエピソードの続き。免許証は?と聞かれカバンから運転免許証を出してお巡りさんに差し出すと、お巡りさんはその免許証と私をしばらく交互に見比べていましたが、次に発した一言に、私は耳を疑いました。

「これ、本当にあんたの免許証?」

なぬ?この私が免許証を偽造していると?

どうやらお巡りさんは完全に私の免許証を偽物だと疑ってかかっていました。なにゆえに!?

「この免許証、身長が6フィートって書いてあるよね?あんた何フィートだよ?」

 メートル法とヤード法

皆さん、メートル法とヤード法の換算、簡単にできますでしょうか?私は算数が苦手で未だにピンときません。計算が必要になると、「ヤードメートル換算」とググり、適当なサイトの換算式を使って変換しています。

さて、私の免許証には自分の身長が6フィートと記載されていたのです。確かにそうでした。でも、私は気にも止めていませんでした。私の身長は164センチ。お役所が6フィートって書いたんだから、164センチは6フィートなんでしょー?公文書だもの、間違うわけないよ、、、。

とんでもありませんでした。

「この俺が6フィートなんだよ?あんたが6フィートなわけないじゃないか」

そう言うお巡りさんの目線は私より少なくとも15センチは上にありました。

ちなみに6フィートを換算すると、正しくは、182.88センチメートルです。そして、164センチは5.38フィートです。全然ちがうじゃないか・・・💦 アメリカの役所のばか!いい加減にもほどがあるよう。それを何の疑いもなく放置していた自分のばか! 

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犯罪者はものの10秒で子供を誘拐できる

 私は予想外の公文書偽造の嫌疑をかけられ、あたふたし、下手な英語がますますたどたどしくなりました。

えっと、はい、確かにこれは、私の免許証、です。本当です。

嘘じゃないです本当です、と言うのが精一杯。すると今度はお巡りさんは車内で何も知らずに爆睡中の長女の方に目をやりました。

「この子いくつ?」

あの、8歳です。

ふーん、8歳?通報では4、5歳児の女の子が放置されてるっていう話だったんだけどね、8歳か。まあいいや。

思ったよりも大きな子供だったようで、お巡りさんの威圧感が若干柔らぎました。全く、どこをどう見たら4、5歳児に見えるんだ。勝手に見誤って私に注意もせずに通報するなんて、ほんとこいつら腹立つわ。私は事の成り行きを面白そうに見物している若者2人をにらみつけました。

「いいですか。犯罪者はものの10秒で車のドアを開けて子供をさらうことができるんですよ。絶対に1人にしないこと。わかった?」

はい、わかりました、と私は蚊の鳴くような声で答え、ようやく解放されました。

通報者の男性2人にはいささか拍子抜けの展開。ふん、私が逮捕されて連行されるのを期待した?お気の毒さまだったわね。

さて、それからというもの、子供を1人で放置することはどんな場合においてもしないようにしました。今思えば貴重な経験だったと思います。旅行先でも小さいお子さんをお持ちのみなさんは気をつけてくださいね。

(つづく)

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