【67】① 思いがけない日本からの一本の電話で、アメリカでの就職活動は予想外の展開に

東京からの一本の電話

ある日曜日の夕方、2階の私の部屋に長男がやってきて、おそらく日本からでは?と言いながら電話の子機を私に差し出しました。

「覚えてますか?東京の○○です」。

声を聞いてすぐにわかりました。覚えているも何も!忘れもしません。遡ること3年前、まだ夫が倒れるとは予想だにしなかった頃、私はちょっとした転職活動を試みていたのですが、その転職先の上司となるはずだった外資系会社のゼネラルマネージャーからでした。なぜにアメリカの私の電話番号を知っている? 理由はすぐにわかりましたが、今はその話は置いておいて。

f:id:kozureryugaku:20191202232137p:image

話は約3年前に遡ります

2001年当時働いていた東京の会社、何度か書いているようにそれなりにやり甲斐はあったのですが、とにかくお給料が安すぎました。30代半ばで手取りが20万以下って、これ、正直ワーキングプアと言っても過言ではなく、、。かといって自分にこれといった強みもない(と思い込んでいた)し、4人の子育ては大変だし、転職エージェントに登録するでもなく、半ば諦めモードで今でいうところの「マミートラック」に乗り、仕事を続けていたのでした。

東北のある大学で見たデータベースが転職活動の引き金に

そんなある日、とある東北の大学に出張する機会がありました。すると帰りがけ、図書館の職員の方が「こんどウチの大学でこんなデータベース入れたんだよ」と言いながら、パソコンの画面を見せてくれました。「担当の人があんなこともできる、こんなこともできるって、さんざん喋って帰って行ったけど、なんだか複雑でよくわかんないんだわ」。そう言いながら、その方が見せてくれたのは、アメリカのISIという会社が提供しているWeb of Scienceという論文のデータベースでした。「なんなら、さわってみてもいいですよ」。その言葉に甘え、使ってみてびっくり。ちょっとこれ、すごくない?すごすぎる!やっぱアメリカってすごいわ、、、。

f:id:kozureryugaku:20191203120024p:image

今でこそ当たり前になりコモディティ化しかかっていますが、当時は、私が扱っていた自社の日本語論文データベース、これに足りないと思っていた機能が、このデータベースには全て備わっていました。すごいすごいと言いながら、次の瞬間に思いました。「私、この会社で働きたい!」。なんならバイトでもいい。帰ったら、連絡先を探そう。

f:id:kozureryugaku:20191203121211p:image

話はそんなに簡単ではなかった

連絡先はすぐにわかりました。たまたまその頃大学の同じ学科の先輩がその会社で働いており、友人からメールアドレスを教えてもらうことができたのです。不躾にも仕事をしたい旨を伝えると、タイミングよくポジションの空きがあるという返事をいただき、とりあえずお会いすることに。会って話をすると、感触が良かったのか、日本のGMに繋いでいただけることになりました。

と、トントン拍子にことが運んだかのように見えましたが、自分がどれほど無謀なことをしているか、この時はまだ気づいていませんでした。

(つづく)