【69】③ 思いがけない日本からの一本の電話で、アメリカでの就職活動は予想外の展開に(その3)

卒業式の1週間前の電話

3年前に私の個人的な事情でいわば破談にしてしまった転職話、当時のGMから何故いま、ピッツバーグの自宅に電話がかかってきたのか。折しも1週間後には卒業式を控えており、まるで見計らったかのようなタイミングには本当にびっくりしました。

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転職話が白紙になったその後

転職話が白紙に戻ったあと、私と私の家族の生活は180度変わってしまい、何をどうやって過ごしていたのか、今となってはあまり記憶にありません。夫の母がしょっちゅう家に来ては子供達にご飯を作ってくれたり、一緒に病院に行ってくれたりし、どうにか毎日を乗り切ることができていました。会社に行って、昼休みをずらして入院中の夫を見舞い、主治医の話を聞き、保育園の送り迎えをし、小学校に入学したばかりの長女のケアもして、、、。あの時が人生で一番痩せていたかもしれません。。

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そんな中ボストンに出張の機会を得る

夫の病状がやや落ち着いたかに見えたある時、以前からどうしても行きたかったアメリカ出張の機会を得ました。どうしようか迷ったのですが、主治医の先生からも大丈夫でしょうと言われ、後ろ髪ひかれながらも予定通り行くことにしました。行先はボストン。ハーバード大学で日本研究司書の人たちの研修会があり、そこにデータベースのトレーナーとして参加するというものでした。今にして思えば、これが私の人生で初めての英語プレゼンデビューでしたね。

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意外なところでつながった話

その研修中、みんなでランチを食べていた時のことです。何かの話題から、私の転職騒動について話をする流れになりました。するとそこにいた某大学のライブラリアンの方が、意外なことをおっしゃいました。

「あらー、その候補者ってヒロセさんだったのね。○○さん(GM)は私の留学先での友人なの。急に入社するはずだった人がダメになって、誰かいないかって聞かれたんだけど、たまたまウチの大学に留学中でもうすぐ卒業する学生がいて、私のライブラリーで働いていた子を紹介したの。とっても優秀で、彼女も一目で気に入ったのよ」。

海の向こうに日本からはるばる来たというのに、なんて狭い世界なんだ、と私は思いました。でも、すぐに人が見つかったのは良かった・・・。結局メール一本送ったきり、私は完全に不義理をしてしまっていましたから。 

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「その彼女も優秀だけど、もちろんヒロセさんもあの仕事にはぴったりだったと思うわよ。だから、これからも〇〇さんとはKeep in touchしておいた方がいいわよ」

(このアドバイスがあったので、留学が決まった時、私はその節は大変なご迷惑をおかけしたことのお詫びと、あのあと私と家族に起きた出来事と、ピッツバーグに行くことになったという内容を手紙にしたためGMに送ることができました)。

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留学の情報収集をしていたら・・・

さて、ボストンの出張から戻って、いくらもたたないうちに、残念ながら夫の病状は急激に悪化してしまい、、、その後のことはブログの最初に書いた通りです。

色々なことが一段落した頃、私は留学の情報収集を始めました。以前にも書いた通り、図書館情報学での留学は特殊です。巷のMBAなどの留学情報は役に立ちません。業界雑誌の記事を読んだり、色々な人にメールで相談したりしながら、せっせと情報を集めました。

そんなある日、ネットを検索していると、図書館情報学でアメリカに留学している人のブログを発見(当時は日記と呼んでいましたが)。TOEFLの対策、留学先の選び方、留学後の授業や、グループワークの話など、リズミカルな文章でとても役立つ内容。毎日読み進めていましたが、そのうちに卒業間近のエントリーを読み、驚きました。私がボストンに出張した時に話題になった、私の代わりに入社したその人が、このブログの主だとわかったのです。

図々しい私は早速連絡をとり、素性を明かし、その後、お互い顔も知らないまま、メールのやり取りをすることになりました。

これが3年後のGMからの電話につながったわけなのです。

今、こうして記憶を辿りながら当時のことを書いてみると、自ら何らかのフックをかけにいくって大事ですね。フックをかけている時にはそこにどんな意味があるのかわからないけれど、それが後々効いてくるっていうことが往々にしてあるのではないでしょうか。迷ったら動く。石橋をたたく前に渡る。誘われたら乗る。囃されたら踊る。今もそんな感じで日々をすごしている気がします。

ところで、この日の電話で、即東京での再就職が決まったか? そんな甘い話ではありませんでした。このあと、怒涛の圧迫(?)電話面接が始まるのでした。

(つづく)